絵金祭り

絵金祭りの様子

毎年、7月第3土曜と日曜に、高知県香美郡赤岡町の本町・横町商店街で、「土佐赤岡絵金祭り」、通称「絵金祭り」が開催されます。

絵金祭りの「絵金」って?

絵金とは人物です。幕末の時代に生きた一人の絵師であり、絵師金蔵、略して「絵金」と人々に呼ばれていました。
赤岡町は、絵金がおばを頼って移り住んだ町であり、数多くの絵金の芝居絵屏風が残されています。
絵金の芝居絵屏風はとても迫力があり、かつ繊細に描かれています。

→ 絵金について詳しくはこちらをご覧下さい。

蝋燭で灯す 金魚すくい 行灯

絵金祭りは絵金の絵が主役!

その絵金の芝居絵屏風を、商店街にある家々の軒下に並べ、蝋燭の炎で灯し、展示するのが絵金祭りです。
絵金祭りは昭和52年から始まりました。祭りでは絵金の描いた本物の絵を見ることができます。絵は夕方〜午後9時半頃まで展示されています。

祭りは日が暮れてからがみどころ。
蝋燭で灯され、暗闇の中で浮かび上がる芝居絵屏風は、明るい時とは違って、より鮮やかに、躍動感あふれ、生き生きとしてきます。

それには、絵金の技法に秘密があります。
貝殻を焼き、砕いて粉末にした胡粉(ごふん)という白色顔料の粒子が、蝋燭の炎が揺れ動くとともに反射し、キラキラと光るのです。
その胡粉を混ぜた絵の具である泥絵の具は、通常は水で溶くのですが、絵金は膠(にかわ)を混ぜて使ったそうです。
膠とは、獣や魚の皮・骨などを煮て、濃縮し、冷やし固めたものです。膠を使うことで、退色しやすい泥絵の具が長持ちする効果があります。

祭りでは、絵を囲ったり、何かで覆ったりはしていません。絵と町が一体化しているところも、絵金祭りの魅力です。
また、屏風は折って立ててあるので、奥行き感が出て、迫力が増します。
こうした二つ折りの屏風を、蝋燭の炎でかざして見るという様式を作ったのは、絵金と赤岡町の人々だったそうです。

町の人からの説明 絵金の屏風絵 売り子さん

絵金祭りの楽しみ方

絵金の芝居絵屏風には、ユーモアや皮肉といった表現が含まれています。
それらは絵の中心部分ではなく、例えば、背景の建物の屋根や、着物の絵柄などに描いていたりと、ぱっと見ただけでは分からないものがほとんどです。

その隠されたメッセージを見つけることも、この祭りの醍醐味です。
ですが、絵金祭りはこれだけではありません。

絵金祭りは、町の商工会の青年部が、商店街の活性化のために始めたものです。祭りの当日は各種催しが行われ、賑わっています。
その中でも赤岡史跡めぐりは、赤岡町の歴史や、絵金について、また絵金の芝居絵屏風を見るにあたっての基本知識など、案内人の方が大変詳しく説明してくれます。1時間〜1時間半程度なのですが、なんとこれが無料なのです。
祭りが始まるより少し早めに来て、説明を聞いておくと、よりいっそう楽しめると思います!

ほかにも、町内会による絵金歌舞伎や、地酒ふるまいなども行われています。
絵金歌舞伎は、現在は集荷場として倉庫になっている場所で行われています。ここは江戸時代に、芝居小屋が実際にあった場所であり、時代を経て、同じ場所でもう一度町の人たちにより蘇りました。
毎年、演目が違い、町の人達が一所懸命に練習した歌舞伎なので、見ごたえがあり、人気のある催し物のひとつです。

芝居小屋のあった場所 絵金歌舞伎 あかおかえきんさん

絵金と赤岡

絵金祭りは比較的新しいお祭りですが、この一見珍しいスタイルは、先ほども少し触れましたが、実は昔からずっと続いています。
芝居絵屏風は元々、町の旦那衆が須留田八幡宮の大祭に奉納するために絵金に描かせたもので、江戸時代末期から、 宵宮にあたる7月14日に、邪気を払うために商家の軒下に広げられるようになりました。
絵金の描く赤は、その鮮やかさから血赤と呼ばれていて、その赤が魔よけとして家を守ってくれると信じられていたからです。

その須留田八幡宮のお祭りは今現在でも続いていて、毎年7月の14日、15日に開かれます。赤岡町本町商店街で、絵金祭りと同じように商家の軒下に芝居絵屏風が飾られます。
絵金祭りの時とは違い、提灯は使用せず、街灯や自動販売機まで電気を消して、蝋燭だけの光を演出します。
より絵金の世界に入り込んで見てみたい人は、こちらの祭りにも足を運んでみるのはいかがでしょうか?

絵金蔵 平成17年2月には、「絵金蔵」という絵の保存も兼ねた施設が完成しました。本物の絵金の絵を、今後も祭りで楽しめるように、保存体制を整えています。
ここでは、絵金の生涯や技法などを知ることができ、お土産物も販売されています。
また、真っ暗な部屋で、光に浮かび上がる芝居絵屏風を見ることができ、年中、祭りさながらの雰囲気を体験できます。この部屋の展示品はレプリカですが、別の展示室では、収蔵している本物の絵も、覗き穴から見ることができます。

このように、赤岡町にとって、絵金と芝居絵屏風は、文化として根付いています。
絵が主役になる絵金祭り。
高知県に来て、実際にその雰囲気を味わってみませんか?

ぶらりMAP

以下のリンクをクリックすると、詳細な地図を表示します。

メモ

【お問合せ】

参考資料:絵金蔵パンフレット

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