土佐の日曜市

土佐の日曜市の様子

土佐の高知市には江戸時代から300年余り続く「街路市」があります。その代表的なのが高知城追手門から伸びる追手筋で行われる「日曜市」。高知市は街路市が盛んで、月曜日を除いて毎日、高知市内のどこかに街路市が開かれています。

よく「朝市」と間違われますが、日曜市を始め高知の街路市は「朝市」ではなく、日の出から日没まで開かれています。

日曜市では、色々な雑多なものが売られています。びっくりするような甘いトマト、ジューシーな小夏、ほくほくの芋天、お寿司やお惣菜、田舎の蒸しパン、お茶、服や靴下、植木や花、骨董品…。テーマがないのがテーマ…といった感じで、何でもありの市です。そんな日曜市に並ぶモノの中でも、とびきりのオススメを紹介します。

季節の果物・野菜

 高知は果物の宝庫。また、施設園芸の野菜も豊富で、年中、美味しい果物や野菜を食べることができます。さて、さて、今は何がおいしい季節でしょうか?

土佐の季節の果物と野菜
トマト 3月下旬〜6月上旬
小夏(こなつ) 4月上旬〜6月中旬
やまもも 6月中旬〜下旬
ハウスみかん 6月中旬〜8月下旬
柚子 8月下旬〜12月上旬
新高梨 9月下旬〜11月中旬
水晶文旦 10月上旬〜12月
ぽんかん 12月上旬〜3月上旬
土佐文旦 1月〜3月

協力:青果の堀田

土佐の地酒

 なんと、県内で消費される9割以上が県産酒だそうです。二十数件の蔵元があります。


街路市(日曜市)の薀蓄

日曜市というよりは土佐の街路市の始まりは、1690(元禄3)年に高知城下の三箇所の町に定期市(ていきいち)が認められたことによる様です。毎月以下の日に定められた町の場所で市がたっていたそうです。(町名は変更されて、2006年現在、蓮池町以外は使われていません)

そして、明治維新を迎えるまでにも街路市がたつ日や場所の変遷は色々とあった様です。

1873(明治6)年に、日本は太陽暦に改暦されます。これ以前は、曜日という概念が日本の中になかった訳ですから「日曜市の歴史は300余年…」と言う事は、正しくないと言えます。1876(明治9)年に、本丁筋(ほんちょうすじ)で市がたつようになってから、日曜市と呼ばれるようになっています。その後、1903(同36)年に、本丁筋に土佐電機鉄道の電車軌道がつけられたので、日曜市は帯屋町筋に移転しています。どうやら、どこに行こうか…という日曜市を、帯屋町筋の商店街が顧客を呼ぶために誘致したという背景があるようです。(当時の帯屋町筋商店街は閑散とし、病院が多く立ち並んでいた、という記述もあります)
そして、戦争、終戦。追手門近くに露天商100件位が市を出し賑わい、帯屋町筋が日曜市の力を借りなくても集客ができる様に成長。1946(昭和21)年に日曜市は追手筋に移転。昭和30年代には、街路市の移転廃止運動というのも高知市で行われた様です。

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