フラフ

青空にはためくフラフ

フラフの由来

フラフはオランダ語の「旗」が訛ったものと言われていますが、英語のFlagにも似ています。大漁旗から着想したものと言われていますが、その歴史は意外に浅く、米の二期作が始まった明治の終わり頃からだそうです。大きさは、大きい物で縦が4メートル、横が7メートル位です。下の写真は、縦が3メートル、横が5メートルの中サイズ。揚げる前の写真ですが、真ん中にいる赤ちゃんがとっても小さく見えますね。小サイズでも縦が2メートル、横が3メートルあると言うことです。

揚げる前のフラフ

男の子の成長を願って

フラフは男の子のたくましく、健やかな成長を願って、端午の節句に高知県内の高知市から東部の海岸地域で主にたてられます。鯉幟や幟とともに立てられている事が多く、それは豪快で迫力があります。絵柄は、最近(1996年頃)は金太郎さんが一番多いそうですが、基本は悲劇のヒーローの武者絵。 例えば、那須与一、源義経、加藤清正、楠木正成、太田道灌などです。

熊にまたがる金太郎のフラフ 「えっ?何故、悲劇のヒーローの武者なんでしょう?」って思いませんか?理由は、勇者である悲劇のヒーローをフラフに描き崇め奉ることによって、その災いをその武者に肩代わりしてもらおう、といった思いがあるのだそうです。 また、これら武者の悲劇をも乗り越えて強く元気に生きろ!という思いも。 最近多い、金太郎さんや、戦前に多かったと聞く二宮金次郎は、元気でたくましく、勤勉に育てよといった親の願いが込められているのでしょう。

妻の実家や親戚筋から贈られるのが一般的であったと記憶していますが、その際には、贈り主の家紋や男の子の名前を染め抜いていました。しかし、最近では名前を染め抜くのは、個人情報ということもあり敬遠される傾向にあるようです。

全工程が手作り

フラフは全工程が手作りで、まず、唐紅の下絵を米糊で筒描きした後、ひと刷毛づつ塗っていくそうです。糊や塗った染料を乾かしたり、洗ったり…で、気温やお天気にも制作が左右される事もあるそうで、制作には最低でも1ヶ月は必要だそうです。

最後に…染工場の方に教えて頂いたのですが、フラフは月をまたいで揚げなくてはいけないそうです。又、大安や友引などの日から揚げ始めるという人も少なくないとか。

写真協力:吉川染工場

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