仁淀川の鯉のぼり
「鯉のぼりは空を泳ぐもの!」と思っていませんか?ところが、子どもの日前後に川の中を泳ぐ鯉のぼりもあるんですよ。
高知市の西隣に位置する吾川郡いの町は、手漉き和紙で栄えた町です。今は、手漉き和紙の技術を生かし、様々な種類の紙を研究し生産しています。この中に、紙とも布とも分類しがたい(?)、不織布があります。
この不織布は、ぬれても溶けない、やぶけにくいという特徴があるのですが、この特徴を生かし、作られているのが、仁淀川の中で気持ちよさそうに泳ぐ鯉のぼりです。川を泳ぐ鯉のぼりの数はなんと100匹を超えるとか。
ゴールデンウィーク中は遊覧舟が出て泳ぐこいのぼりのまわりや、周辺を一回りしてくれるという日もあります。船頭さんがゆっくりと漕ぐ舟で鯉のぼりたちに近づくと、ほんとうに気持ちよさそうに見えます。
また、小さな糸のような魚たちが鯉のぼりのまわりにもたくさん見えます。それはやはり、仁淀川が澄んでいるからなんでしょうね。
この時期になると仁淀川大橋の袂の駐車場に車を止め、橋の上から鯉のぼりを眺める人たちの姿も多く見られます。したがって、国道33号も混雑しますが、毎年、行きたい!というファンの多いイベントでもあります。
もちろん空中鯉のぼりも泳いでいて、4月17日から5月5日まで楽しむことができます。そして仁淀川を泳ぐ鯉のぼりは4月24日から5月5日まで。ゴールデンウィーク中には仁淀川河川敷でイベントも開催していて、仁淀川でとれたおいしい鮎なども食べられます。この鮎は一匹がかなり大きく、焼きたては身もほくほくしてなんとも美味。
また川原では竿付きの1〜2m鯉のぼりが数本用意されていて、レンタルしてくれます。子供たちがそれを持って楽しそうに走っている姿を見て、思わず私も甥っ子をダシにレンタルして川原を走り回りました。
場所は高知自動車道伊野ICを降り、国道33号を10分くらい佐川方面に走った所なので、この時期高知へ来られる方は、ちょっと足を伸ばしてみては?
※不織布とは文字通り「織らない布」。編物でもなく紙・フィルムでもない、繊維同士をいろんな方法で結合させたもので、紙と布の両方の性格を持ったようなものです。