種崎海水浴場
高知=海というイメージの人がほとんどだと思いますが、長い海岸線があるとは言え、そうそう泳げる海ばかりではありません。命知らずならともかく、高知の海岸はほとんど遠浅になっていないので、安全に海水浴ができる所というのは意外に少ないです。
高知市内唯一の海水浴場
高知市内唯一の海水浴場の種崎海水浴場は、浦戸湾を挟んで龍馬の立つ桂浜と目と鼻の先にあります。昭和の時代は高知市民で賑わっていた種崎海水浴場ですが、近頃は真夏の土日に行っても、100人もいない様な感じです。テレビで見る都会の海水浴場とは大違い。のんびり、まったりムードです。
確かに香南市夜須にあるヤ・シィパークと比べると何もないですが、なにより高知市中心部から近いのが魅力です。
浦戸大橋と千松公園
浦戸大橋は浦戸湾を挟んで浦戸と種崎をつなぐ橋として昭和47年に有料架橋として開通しました。できた当時は自殺の名所になってしまっていましたが、簡単に乗り越えられないフェンスが付けられたことで、ほとんど不幸なニュースを耳にすることがなくなりました。有料だった事もあり、種崎と対岸の浦戸をつなぐ無料の県営渡船を利用する人も多く、高知市内の子ども達は県営渡船組と浦戸大橋組に分かれ、どちらが早く種崎海水浴場に到着できるか、自転車で競争したりしてました。
通行料が必要だったこともあり、当時は今ほど交通量は多くありませんでした。平成14(2002)年7月12日から浦戸大橋の通行料が無料になり、県営渡船には自動車が乗船できなくなりました。今では、すっかり高知の浦戸湾の風景になっている浦戸大橋ですが、種崎海水浴場から眺めるのも、日頃と違った角度の景色で良いものです。
種崎海水浴場には浦戸大橋の東麓にある千松公園を抜けて行きます。というか、千松公園と種崎海水浴場は一体化していると言っても良いかもしれません。千松公園はその名の通り、松が沢山ある公園。海と種崎集落の間に立つ松林は防砂林・防風林の役割を担ってきたのだと思いますが、今は千松公園と呼ばれています。真夏でも松が木陰を作って涼しく、公園内でバーベキュー等をして楽しむ人も少なくありません。
海の家はないけれど
種崎海水浴場の駐車場は千松公園を抜けて、ずんずん行った先のT字路を左に曲がった奥にあります。昭和の頃とは海水浴場の場所が少し西にずれて、駐車場の場所も変わっていました。海水浴場の場所が少し西に移動したのは、高知新港ができたからかもしれません。
以前、千松公園内にあった海の家はなくなってしまいましたが、海水浴シーズン(海開き以降)になると、毎日地元の人が監視員として常駐し、パラソルなどの貸し出しは行っているようです。
(2019年3月29日修正)